【インタビュー】日本財団×埼玉上尾メディックス×SV.LEAGUE「夢の参考書を贈ろう。」漫画贈呈式でバレーボールワークショップを開催

SV.LEAGUEでは、日本財団が展開した「夢の参考書を贈ろう。」プロジェクトの趣旨に賛同し、埼玉上尾メディックスと共同で​​漫画贈呈式にて、​​バレーボール​​ワークショップを開催しました。

本プロジェクトは、漫画との出会いを通じて、子どもたちがこれまで知らなかった世界や多様な生き方に触れ、自分の夢や「やってみたいこと」を見つけるきっかけを届けることを目的としており、一般投票で上位に選ばれた漫画を、日本財団が全国で展開する​「子ども第三の居場所」​の内、​11拠点に寄贈する活動です。

SV.LEAGUEはこれまでも「災害復興支援特別基金」等、被災地支援で日本財団と連携してまいりました。今回、本プロジェクトの趣旨に賛同し、寄贈先の1箇所である埼玉県をホームタウンとする埼玉上尾メディックス(以下、埼玉上尾)とも連携し、認定NPO法人さいたまユースサポートネットが運営する「子ども第三の居場所 あそぼっくすほりさき」を共に訪問し、贈呈式に参加しました。また、当日は埼玉上尾の山地梨菜選手によるバレーボールワークショップも開催しました。

本イベントの関係者の皆さまに、SV.LEAGUEとクラブとの社会連携活動についてお伺いしました。 

開催概要

訪問日:2026年8月19日(ハイキューの日)

開催場所:子ども第三の居場所 あそぼっくすほりさき(埼玉県さいたま市)

実施内容:『ハイキュー!!』全45巻の贈呈式、バレーボールワークショップ

参加選手:埼玉上尾メディックス 山地梨菜選手

▼当日の詳細なレポートはこちら▼

日本財団公式サイト

埼玉上尾メディックス公式サイト

インタビュー

認定NPO法人さいたまユースサポートネット 塚原 様

公益財団法人 日本財団 ドネーション事業部 ファンドレイジングチーム 川部 様、宮澤 様 

一般社団法人バレーボールOG・OB会 事務局長兼理事 櫻井(元北京オリンピック代表) 

聞き手:SV.LEAGUE 社会連携グループ 伊藤 

 

現役選手と元日本代表が施設を訪れると聞いたとき、どのように感じましたか? 

認定NPO法人さいたまユースサポートネット・塚原 様 (以下、塚原様)

子どもたちに伝えたところ、みんな本当に漫画のように目を大きくして驚き、「やべえ、やべえ!」と喜んでいました。ちょうど施設で、ビーチボールや風船を使ってバレーボールをする子が少しずつ増えていた時期だったんです。 バレーボールへの興味が動き出していたところに、「本物の選手が教えてくれる」という知らせが届きました。驚きと楽しみが、そのまま子どもたちの表情に出ていて。私たち職員も、「もっと知りたい」「やってみたい」という気持ちが育つのではないかと、期待を膨らませながら当日を迎えました。 

日本財団・宮澤様 (以下、宮澤様)

私たちが漫画をお渡しすることはできても、作品に描かれた世界を子どもたち自身の体験へつなげるのは、簡単なことではありません。今回は漫画の贈呈に加えて、実際にバレーボールをやってみる機会まで届けることができ、本当にありがたいと感じました。 「子ども第三の居場所」の各拠点からは、夏休みなどの長期休暇になると、子どもたちの体験機会に差が生まれやすいと聞いています。第一線で活躍するアスリートと話し、一緒に体を動かし、その先に試合観戦の機会までつながったことは、子どもたちの世界を広げる貴重な体験になったと感じています! 

一般社団法人バレーボールOG・OB会・櫻井 (以下、櫻井)

バレーボールを経験したことがない人に「やってみませんか」と呼びかけるだけでは、なかなか参加にはつながりません。だからこそ、私たちから子どもたちのいる場所へ行くことが大切だと思っています。今回、温かく受け入れていただけたことが本当に嬉しかったです! バレーボールに限らず、子どもたちには体を動かしてほしいと思っています。特にチームスポーツには、人とのつながりや友達の大切さを学べる力があります。当日は、仲間全員がボールを触れるように自然にパスを送る姿もありました。お互いを気遣いながら、一生懸命ボールをつなぐ姿を見ることができて、心から嬉しかったです。 

選手と対面したとき、子どもたちはどんな反応を見せましたか? 

塚原様

子どもたちは最初、少し緊張していましたが、山地選手や櫻井さんが気さくに接してくださったことで、徐々にいつもの笑顔が増えていきました。普段とは違う表情を見せる子もいて、私たち職員にとっても忘れられない光景です。 特に、一人ひとりの名前を呼びながら「うまいね!」「いいね!」と声をかけてもらえたことで、とても温かな雰囲気になりました。SV.LEAGUEの選手と直接話し、一緒にバレーボールができたことは、子どもたちの自信と新しい興味につながったと思います。 

宮澤様

最初は緊張した表情だった子が、輪に入ってみんなで円陣パスを始めると、生き生きとした表情に変わっていったことが強く心に残っています。言葉や背景が違っても、スポーツを通して自然につながり、仲間になっていく。その場面に、スポーツの素晴らしさを感じました。 漫画という「もの」を届けるだけでは生まれなかった交流が、SV.LEAGUEや選手の皆さまの力によって実現しました。子どもたちの記憶に、笑顔とともに残る一日になったのではないでしょうか。 

櫻井

スポーツには、言葉がなくても人と人をつなげる力があります。私自身、現役時代に外国人選手と同じチームでプレーしたとき、言葉は通じなくても、笑顔や身振り手振りで繋がることを感じました。 当日も多くの大人が見守っていましたが、子どもたちはいつもの場所で少しずつリラックスし、たくさんの笑顔を見せてくれました。やっぱり、笑顔が一番ですね! 

イベント後、漫画やバレーボールは子どもたちの日常にどのような変化を生みましたか? 

塚原様

スポーツやバレーボールに興味を示す場面が、はっきりと増えました。テレビでバレーボールを見たことが話題になったり、それまで職員が用意していた簡易ネットを、子どもたちが自分から出すようになったりしています。 一人で壁打ちをしながら「何回続けられるか」と目標を決めて挑戦する子も増えました。試合をするときも、仲の良い友達だけではなく、「バレーボールをやりたい人、集まれ!」という形で、学年や性別、学校の違いを越えた輪が生まれています。バレーボールが、新しい関係をつくるきっかけになっているんです。 

漫画は、最初は包みを開けることさえ「もったいない」と感じて、誰かが開けるのを待っていました。そこで「みんなで一斉に開けよう」と声をかけ、少しずつ読み始めました。でも今は、「読む」こと以上に「自分もやってみる」ことへの意欲が高まっています。 

贈呈式は子どもたちにとって緊張感のある時間でした。それでも、ワークショップにはほとんどの子がそのまま参加できました。普段、集団の中にいることが難しい子も、最後まで同じ空間で過ごし、サインをもらう列には並べたんです。全員が温かな空間の中にいられたことを、職員一同とても嬉しく思っています。 

宮澤様 

私たちが「子ども第三の居場所」で大切にしているのは、子どもたちの「生き抜く力」を育むことです。それは、すぐに大きな夢を見つけて、まっすぐ進むことだけではありません。自分が何に興味を持っているのかを知り、新しいものに出会ったときに、「ちょっとやってみようかな」と一歩を踏み出す力だと考えています。 支援する私たちも、そのきっかけをどうつくるか、日々難しさを感じています。だからこそ今回、子どもたちが自分からネットを張り、目標を決め、仲間を誘っていると聞けたことが本当に嬉しいです! 漫画とスポーツとの出会いが、子どもたち自身の小さな挑戦へつながったのだと思います。 

そしていつか、「自分も応援してもらったから、今度は誰かを応援したい」と感じてもらえたら。困っている人に、そっと手を差し伸べられる優しい循環へつながってほしいと願っています。 

櫻井 

自分で目標を見つけ、挑戦し、「できた!」という経験を重ねる。それが、自分を好きになることや自信につながっていくと思います。人にやらされるのではなく、自分の意思で少しずつ前へ進むことが大切です。 『ハイキュー!!』に描かれている悩みや挑戦は、選手だった私たちが読んでも「分かる」と思えるほどリアルです。登場人物の挑戦を自分自身の体験に重ねながら、「もっとバレーボールをやってみたい!」と思ってもらえたら嬉しいですね。 

SV.LEAGUEとの次なる社会連携に、どのようなことを期待しますか? スポーツとの出会いを、子どもたちの次の一歩へどうつなげていきたいですか? 

塚原様

今回、スポーツを通じた体験活動の大切さを改めて感じました。本格的な指導だけでなく、一緒に試合を見る、応援する、選手の話を聞くなど、いろいろな形でスポーツと関われる機会を継続してつくっていけたらと思います。 

子どもたちにとって何より嬉しかったのは、「この大人は自分のことを見てくれている」と実感できたことではないでしょうか。名前を呼んでもらう。「うまいね!」と褒めてもらう。その一つひとつが、子どもたちの安心と自信につながったと思います。 スポーツをきっかけに、「やってみたい」「挑戦してみようかな」という気持ちを、これからもSV.LEAGUEや周りの大人たちと一緒に育てていきたいです。 

宮澤様 

試合観戦や選手との交流、スポーツ体験には、子どもたちの世界を広げる力があります。競技体験だけでなく、選手が苦しい時期をどう乗り越えたのかを聞いたり、普段食べているものを一緒に作ったりすることも、新しい世界との出会いになります。 日本財団では、他競技のチームと連携し、試合観戦や交流会へ子どもたちを招待いただいた事例もあります。SV.LEAGUEとも、観戦、交流、体験など、一つの形に限らない連携を続けていけたら嬉しいです! 

櫻井 

運動が苦手な子もいます。無理に「スポーツをやろう」と言えば、かえって嫌いになってしまうこともあります。体験する、観戦する、応援するなど、その子が入りやすい入口を用意することが大切です。 頻繁に訪問することが難しくても、例えば一年に一度、「成長した姿を見に来たよ」と会いに行く。そんな継続的なつながりがあれば素敵ですよね。大人が良かれと思うことを一方的に押しつけるのではなく、子どもたちの声を聞きながら、次の活動につなげていきたいです。 

日本財団・川部様 

今回のプロジェクトを通して、本当に良いつながりと出会いが生まれたと感じています。「夢の参考書を贈ろう。」は、漫画をきっかけに子どもたちのことを知ってもらい、夢や挑戦の入口を届けたいという想いから始まりました。 漫画を贈ることに加えて、現実の世界でSV.LEAGUEの選手と触れ合う機会が生まれたことで、子どもたちに届けられる可能性がぐっと広がりました。夢がまだ見つからない子も、さまざまな大人や仕事、世界に触れることで、「こんな道もあるんだ」と知ることができます。 

今回の一日が、子どもたちが自分の夢や「やってみたい」を見つけ、一歩前へ進むきっかけになっていたら、本当に嬉しいです! 

「また行きましょう」——Smile Rallyがつなぐ、これからの未来 

取材の最後、塚原様は「また皆さんと会いたい」と語り、「また行きましょう」という言葉が返されました。漫画を読み終えたころには、作品を語り合う座談会やクイズを開く——そんな次のアイデアも、会話の中から自然に。 

漫画から始まった出会いは、選手との体験を通じて、子どもたちの「やってみたい」に変わりました。 

 

 Smile Rallyはこれからも、“つなぐ”スポーツの力で、子どもたちの未来へ新たな出会いを届けていきます。 

 

 

 

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